埼玉県鴻巣市鴻巣南中学校での講演 (2022年6月23日実施)
- 講演撮影動画(字幕・スライド付き) 講演35分 質疑応答20分
- 質疑応答 要約・補足
- 質問1:なぜ、コスモ・クリエイター・ジャパン株式会社にしようと思ったんですか?▼
- 「コスモ・クリエイター・ジャパン」という名前は、1990年ごろに自分が所属していたボランティアグループの名前からです。それを、2014年に会社設立するときに使わせてもらいました。当時私たちのグループは「アースディ」という大きな地球環境保護のイベントに参加していて、自分たちのグループ名を決める必要がありました。その時、アース(地球)よりももっとでっかくコスモ(宇宙)にしようと思いました。また、何かを保護するとか治すとかよりも、創造する(クリエイト)方がいいだろうと思いました。それでその時「コスモ・クリエイター」という名前にしました。
●補足1:名前について、その他の理由
実は当時、「宇宙戦艦ヤマト」という大人気アニメがあって、そこに放射能除去装置の「コスモ・クリーナー」というのが登場しました。これと語感が似ている、というのもありました。また、ボランティアグループ名は「コスモ・クリエイター」だけだったけど、会社名としては「ジャパン」を加えたのは、「今は自分一人で日本だけだけど、将来世界中に支店を作るぞ!」と思って、その時のためにジャパンを追加しました。
●補足2:株式会社(ビジネス)にしたわけ
この「人生の心残りを解消する事業」を実現するのには、政治・宗教・市民活動・ビジネスのどれでやるのが良いか考えました。政治(福祉事業)や宗教(慈善事業)でやるには自分が政治家や教祖になるのがいいのでしょうけれど、今更それを目指すのは私にはしんどいと思いました。市民活動(NPO)も良いが、寄付やボランティア頼りでは、これらの資源の「パイの奪い合い」になって、広がらないだろうと思いました。そもそも日本では、市民活動や寄付文化は未成熟でしょう。やはり、寄付(他人)に頼らずに自分で稼いで自立できる「ビジネス」がいいだろうと思いました。さらに、これはメイク・ア・ウィッシュのような子供対象ではなく大人が対象なので、本人から対価をもらうことは可能でしょうから、ビジネスとして成り立つだろうと思いました。将来的には、私の会社を見て自分たちもやろうと思い、数多くの同業他社が乱立して、それぞれが数多くの人の心残りを解消している社会が実現するのが望ましいでしょう。そういうところから、ビジネスを使って実現することにしました。
・・・というのもありますが、単純に社長というものをやりたかった、という私のサラリーマンとしての夢の影響もありますね。
- 質問2:これからは社長として、どんな事業をしていきたいと思っていますか?▼
- 終末期の人の心残りを解消するためには何でも、という想いはあります。今回は自伝作りをしました。その他に、家族で思い出の場所に行きたいとかの希望を持つ人もいるでしょう。それを実現できるように同行する医師を手配するとかのサポートなどを行いたいと思っています。配布した本に挟んだコスモ・クリエイター・ジャパン株式会社のパンフに書かれているような、様々なことをしていきたいと思っています。今後もどんどんどんどん、思いついてそれをやっていけたらいいな、と思っています。
- 質問3:コスモ・クリエイター・ジャパンに入ってから一番大変だった仕事は何ですか?▼
- どれも楽しんだと思います。例えば民泊のトイレの掃除などもしました。また、この会社の本来業務ではないですが、プログラミング教室の講師っていうのも結構大変です。新しいコースを作ったりしているので。
また、経営するにあたっては資金繰りとか、経理とかも大変です。そのうち経理業務は誰か人に任せて、自分はお客さんと接する仕事をしていきたいと思っています。
- 質問4:この仕事をするのに向いているのはどんな人ですか?▼
- 天邪鬼かな、と思います。常識にとらわれない人、という意味です。発想が豊かというよりも、人と違う方がいいでしょう。何しろ、余命宣告された人に対してもこれから夢を叶えましょう、と言うわけですから。
それと、強い意志でしょうか。なんとかしようという意志。周囲の声とかに負けずにやる強さです。
- 質問5:今までやってきたボランティア活動で一番印象に残っているものって何ですか?▼
- 一つは講演でお見せした川下りです。一緒にキャンプしながら飲み食いして、お互い理解し合って、本当にやって良かったと思います。
もう一つは、喜んだ笑顔ですね。スリランカの農村に幼稚園を作った時、その村の人が総出で迎えてくれて、踊りながら歓迎してくれた時の笑顔が素晴らしかったです。
- 質問6:今まで仕事をされてきて、大切にした方がいいなということは何かありますか?▼
- お客さんです。上司ではなくて。これまでのサラリーマン時代は、自分にとって一番大切なものは上司でした。起業して社長になってからは、目の前のお客さんです。お客さんの為に、ここはもっとこうできるんじゃないの、という気持ちや姿勢が一番大事にしたいことです。
- 質問7:藤生さんは自分の死について怖かったとか思ったことはありますか?▼
- あります。死ぬのは怖いです。今やってきたものとか、やろうとしていたことができなくなるというのは怖いし、家族が悲しむというのも、怖いというか、嫌なことですね。身体は大事に、悔いの無いようにしています。
ただ、この仕事をやっていることもあり、自分も心残りが無いような生き方をしたいと思っています。この仕事は「終活」というよりは「夢活」で、夢を活かすという仕事です。あれもやらなかった、これもやらなかった、で死ぬより、あれもやった、これもやった、まぁ、できないこともあった、でも、挑戦はしてみた。そういう死に方をしたいと思っています。
- 講演の感想文から:私のボランティアが迷惑だったらどうしよう、と悩んでいます。▼
- 大いに悩んでください、と私は言います。これについては正解はありません。教科書もマニュアルもありません。私も、そして世の中の多くのボランティアがそのことに取り組み続けています。そう悩むのは、自分と自分の行動を客観的に多角的に見えているからこそです。そう悩むことは素晴らしいことです。もしそれをしないと(しないようになってしまうと)、独裁者か狂信者になってしまうかもしれませんよ。つまり、自分かもしくは他者(神)の価値観(正義)を人に押し付けることになってしまうでしょう。あなたのように、そして私のようにずっと悩んでいる方がずっといいじゃないですか。
でも、やってみることを怖がらないでください。一歩踏み出してみてください。その時は間違ったことをした、迷惑をかけたと思っても、それは10年後か100年後に正解になったり感謝されたりするかもしれません。また、その人ではなく、その隣の人のためになっているかもしれません。その隣の、その隣の、その隣の人のお礼の言葉は、あなたには届かないでしょう。でも、それでもいいじゃないですか。それくらいの永さや広さがある「世界」を感じてみてください。
ただし、あなたとは逆に「俺様がボランティアをしてあげているんだ」とか「ボランティアは正しいことなのでやっているんだ」と思っている人には、私は逆のことを言いますよ。今の自分が正しいと思ったことをやっても、100年後の隣の隣の隣の人に恨まれたり、1000年後に人類が滅びるきっかけになるかもしれないじゃないですか。いずれにしろ、永く広い視野を持ってください。
学校などのテストと違って、外の世界では正解がないことの方が多いです。だから、正解を選択しなければとするのではなく、自分の選択が正解になるように生きていってください。
- [参考]概要・シナリオ(講演前準備資料)